企業文化を磨き、皆さまと対話を重ね、社会の発展と地球の未来に貢献します
ブラザーの企業文化
ブラザーには伝統的に上下関係が緩やかで風通しが良いという社風があります。この自由闊達さと、「あらゆる場面でお客様を第一に考える」という"At your side."の精神がまさにブラザーの強みとなるDNAであり、変革を恐れず、時代や環境の変化に対応して事業を変化させてきた原動力になっています。また、グローバルなネットワークを持つ会社であることも、ブラザーグループの強みの一つです。グローバルチームブラザーとして、信頼関係を築き合い、知識の基盤を共有することで成長することができています。持続可能な世界の実現のため、このDNAや強みをさらに磨き、ブラザーならではの価値を創造していきます。
社会の発展・地球の未来への貢献
2030年に向けて策定したブラザーグループビジョン「At your side 2030」では、あり続けたい姿として「世界中の"あなた"の生産性と創造性をすぐそばで支え、社会の発展と地球の未来に貢献する」ことを明示しています。この「あり続けたい姿」の実現に向けて、2022年度から2024年度までの中期戦略「CS B2024」を達成することに加え、特定したマテリアリティを解決する取り組みを着実に実行していきます。
社会の発展
地球の未来
「社会の発展」のために必要な事業を通じた社会価値の創出は、グループすべての従業員が一丸となって優れた価値を創造し迅速に提供し、お客様に喜んでいただくことで実現できると考えています。そのための人財の育成を考えた場合、多様性が不可欠だと考えています。世の中の不確実性が高まる中、同じような意見ばかりだと選択肢の幅が狭まってしまいます。女性や外国人の登用も大切ですが、属性というよりは考え方の多様性こそが重要で、いろいろな考え方からさまざまな発想を集約し、価値創造を推進していきます。
またバリューチェーンにおける社会的責任も重要なテーマです。「ブラザーグループ 人権グローバルポリシー」やRBA(Responsible Business Alliance)対応を通じて、サプライヤーやグループ内の工場も含め、働く人々の人権を尊重し、安全安心な労働環境の確保を進めていきます。
「地球の未来」のため、気候変動対応については、「ブラザーグループ 環境ビジョン2050」を掲げ、2050年までにあらゆる事業活動のカーボンニュートラルとバリューチェーン全体のCO2排出最小化を目指しています。資源循環についても、引き続きバリューチェーン全体で資源循環の仕組みを整備し、2030年度までに主要製品に投入する新規資源率を65%以下にするなど、資源の持続可能な利用と廃棄物による環境負荷最小化を目指します。
事業ポートフォリオの変革に向けて
「At your side 2030」では、2030年度には産業用領域の売り上げを約50%まで拡大することを目指しています。
産業機器事業においては、2022年度以降工作機械11機種を新たに販売して大幅にラインアップを強化したほか、重点地域である中国・インド・日本においてテクノロジーセンター5カ所、事業所・営業所を6カ所開設しています。インドの新工場も建設が進んでいます。今後もお客様の現場でお役に立つソリューションをお届けすることで、さらに事業を拡大していきます。
P&S事業においては、お客様と直接つながる施策をさらに強化し、従量課金制での消耗品・サービスの提供、消耗品の自動配送、あるいはお客様の使用状況に基づいた提案などを通じて、プリントボリュームの多いお客様の獲得により力を入れていきます。
ステークホルダーの皆さまへ
今後もさまざまなステークホルダーの皆さまと積極的に対話を行い、率直なご意見や耳の痛いご指摘も真摯にお伺いしたいと思います。より双方向のコミュニケーションを深め、皆さまのご意見を経営に生かし、さまざまな観点から企業価値を高める努力を継続してまいります。
最後に、私が大切にしたいことは以下の3つです。
- ブラザーグループが、お客様をはじめ関係するすべての方々に対して常に誠実に向き合うこと
- 全世界の従業員全員が誇りをもって働き、将来に大きな希望がもてること
- その結果、信頼されるグローバルカンパニーとして成長し続けること
この3つを実現し、今後もステークホルダーの皆さまと対話を重ねながら長期的に企業価値を高めてまいりますので、引き続きブラザーグループにご期待ください。
2024年9月
ブラザー工業株式会社
代表取締役社長
池田 和史