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トップメッセージ

あらゆる場面でお客様を第一に考える"At your side."の精神で、変化に柔軟かつ迅速に対応し、優れた価値を提供し続けます

代表取締役社長 佐々木 一郎

ブラザーグループの価値創造
変化に対して常に柔軟かつ迅速に対応し、「ブラザーグループ グローバル憲章」に基づいて、優れた価値をお客様に提供する

ブラザーグループは、お客様や社会のニーズを常に敏感に捉えて事業を展開してきました。その根底にあるのが「あらゆる場面でお客様を第一に考える」"At your side."の精神です。お客様のニーズに合わせて事業を変革しながら、優れた価値を創造し、提供し続けること。私はそれがいつの時代にも通じるビジネスの基本だと考えています。

そしてブラザーグループには、"At your side."の精神をはじめ従業員の日々の意思決定と実行に対する基本方針と行動規範からなる「ブラザーグループ グローバル憲章」(以下、グローバル憲章)があります。グローバル憲章は28言語に翻訳され、全世界のブラザーグループ従業員約4万人の活動の礎となっています。

現代はあらゆる意味で変化のスピードが速まり、これまで想定していなかったことが起きています。こうした環境の中でも、優れた価値を提供し続けるためには、従業員一人ひとりがグローバル憲章に基づいて自律的に行動し、常に"At your side."の精神で変化に柔軟かつ迅速に対応していくことが大切だと考えています。

ブラザーグループの強み
お客様の生産性や創造性を支えるために、「柔軟性」「小回り力」「コスト競争力」を発揮する

1908年にミシンの修理業から始まったブラザーは、時代の変化・技術の進化に柔軟に対応し、その後、ミシン、タイプライター、プリンターと主力製品を変えながら、失敗を恐れずチャレンジし続けてきました。そうした「柔軟性」は、常にお客様が何を必要としているかという視点で製品やサービスを提供することから培われたものです。

当社の強みは、こうした変化に対応する「柔軟性」に加え、製品・サービスを迅速に提供する「小回り力」と、開発・製造・販売・サービスにおける効率的なグローバルネットワークを生かした「コスト競争力」です。当社は、お客様の声をすべての事業活動の起点とする独自のマネジメントシステム「ブラザー・バリュー・チェーン・マネジメント」(BVCM)を構築し、「小回り力」を生かして実践していくことで、今後もお客様が必要とする製品・サービスを迅速に提供し続けられると考えています。

「柔軟性」「小回り力」は、新型コロナウイルスへの感染予防、感染拡大防止対策においても生かされています。需要急増によりマスクが不足した際、ブラザーグループでは、SNS上でのマスクの作り方の発信や、マスクや医療用衣服を生産するためのミシンを国内外の企業や病院へ寄贈しました。日本においては、迅速に体制を整えて不織布マスクの自社生産にも取り組み、従業員のマスク不足に対応するとともに、生産したマスクの一部を地元の自治体に寄贈しました。また、カラオケ業界、飲食業界において安心かつクリーンな環境づくりを支援しようと、パーソナル空間向け小型空気清浄機を短期間で開発しました。今後も、ステークホルダーの皆さまの健康を最優先に考え、迅速でニーズに即したさまざまな対応を実践していきます。

中期戦略「CS B2021」の推進
「次なる成長に向けて」着実に成長基盤の構築を進める

新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響を受ける中、先行きの見通しが困難な状況だからこそ、未来のために今できることを着実に進めることが必要です。2021年度が最終年度となる中期戦略「CS B2021」では、「次なる成長に向けて」をテーマに掲げ、グループ全体で重要な経営課題に焦点を絞り込み、改革を実行しています。引き続き、世界情勢を的確に見極めながら、「プリンティング領域での勝ち残り」「マシナリー・FA領域の成長加速」「産業用印刷領域の成長基盤構築」と、それを支えるインフラとして「スピード・コスト競争力のある事業運営基盤の構築」という、経営における4つの優先事項に取り組み、事業・業務・人財の「3つの変革」をさらに加速させるとともに、成長基盤の構築を目指してまいります。

CS B2021 次なる成長に向けて-成長基盤構築-

環境・社会・ガバナンス(ESG)の推進
事業を通じた社会価値の創出のための強い経営体制へ

私は、世の中の環境・社会課題に対する意識がさらに高まっていく中で、すべての従業員がESGやSDGs*1を意識し、これまで以上に事業を通じた社会価値の創出に取り組む必要があると考えています。グローバル憲章では、事業の成長と社会的責任の遂行による、お客様を第一としたすべてのステークホルダーとの長期的な信頼関係を構築するための姿勢を示しています。ブラザーグループではこれまでも、プリンターにおける使用時の消費電力の削減や、使用済みトナーカートリッジのリサイクルによる環境負荷の低減、高い生産性に加えて縫製工程を自動化した工業用ミシンの省人化による働き手不足の解消、コーディング・マーキング機器での食品容器印字に対して加熱、水、アルコールなどに耐性のあるインクを提供することによるトレーサビリティの確保により食の安全性を高めるなど、事業を通じた社会価値の提供を推進してきました。また、燃料電池やフォークリフト搭載スポットクーラーなど、長い歴史で培われたブラザーの多様な技術を生かした新たな製品は、社会課題の解決にも貢献しています。

ブラザーでは、グローバル憲章に定めた「基本方針」と「行動規範」、「ブラザーグループ社会的責任に関する基本原則」に基づき、グループ一丸となってCSR経営を推進してきました。持続可能な社会の実現に向けて「国連グローバル・コンパクト」*2や「Responsible Business Alliance」*3などの外部イニシアチブにも参画し、あらゆるステークホルダーから信頼されるCSR活動の取り組みへの強化を図っています。こうした取り組みは、「FTSE4Good Index Series」などESG投資指数の構成銘柄や「健康経営銘柄」への選定、「世界の雇用主ランキング」への選出など、対外的にも高く評価いただいています。

また、社会貢献活動にも積極的に取り組んでおり、ブラザーグループでグローバルに展開している、がん患者への支援活動「ゴールデンリングプロジェクト」の実施や、東日本大震災といった大規模災害への支援など、従来からの支援活動についても、コロナ禍ではオンラインを活用して推進しています。

環境への取り組みについては、ブラザーグループ環境方針に従い、持続的発展が可能な社会の構築に向けて気候変動などの地球規模の環境課題解決に貢献していくため、2018年3月に「ブラザーグループ 環境ビジョン2050」を策定しました。この環境ビジョンに基づき、「CO2排出削減」「資源循環」「生物多様性保全」に関する活動を一層強化しています。特にCO2排出削減については、「2030年度中期目標」*4として掲げたスコープ1、2の温室効果ガス排出削減目標(2015年度比30%削減)を2019年度に10年以上前倒しで達成しました。現在は、更なるCO2排出削減に向け、上方修正した新たな目標を立案中です。
また、2020年2月に賛同を表明した「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」への対応については、気候変動が事業に及ぼすリスクと機会を分析して経営戦略に反映するとともに、関連する情報開示に努めています。このほか、世界各国・各地域の化学物質規制や製品省エネ規制などの動向に迅速に対応できる体制を継続的に強化するとともに、各種規制に先駆けた環境配慮型製品の積極的な提供にも取り組んでいます。

当社では、2015年11月に「ブラザー・コーポレートガバナンス基本方針」を制定し、この方針に沿ってガバナンス体制の強化を図っています。経営の透明性を確保しガバナンスを適正に推進する上で社外取締役の存在は不可欠です。当社では取締役11人中、社外取締役が5名と比較的高い割合を占めていることが特徴の一つで、社外取締役には、それぞれの経験や専門的な知見に基づく指摘をしてもらい、取締役会をはじめとしたさまざまな場で活発な議論が行われています。

引き続き、経営資源の最適化と顧客価値の創造により企業価値を長期的に高めることと、企業の透明性を高めてすべてのステークホルダーとの間に長期的な信頼関係を築くことを重視しながら、ガバナンスの強化を図っていきます。

  1. SDGs:「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称であり、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーによって決められた、17のゴール・169のターゲットから構成される国際社会共通の目標。
  2. 国連グローバル・コンパクト:各企業・団体が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会の良き一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組みに参加する自発的な取り組み。
  3. Responsible Business Alliance:持続可能なサプライチェーンの構築を通じて、企業の社会的責任を推進する世界的な業界団体。
  4. 2030年度中期目標:「2030年度 中期目標」は、温室効果ガスの排出削減目標達成を推進するために設立された国際的なイニシアチブ「Science Based Targets (SBT)」より、科学的根拠に基づいた目標として認定されています。

ステークホルダーの皆さまへ
変革を恐れないモノ創りのDNAを伝承し、優れた価値を提供する企業として進化し続ける

今後もブラザーグループを取り巻く事業環境は大きく変化していくものと思われますが、どのような環境にも対応していく必要があります。そのためにも従業員一人ひとりがさまざまなことにチャレンジすることで能力を向上させ、そこで培われる多様な経験がお客様のための新たな価値創造に向けられるように、変革を恐れないブラザーのモノ創りのDNAを伝承していくことが必要です。

変化の激しい事業環境だからこそ、"At your side."の精神のもとで従業員と一丸となって、これまで以上にお客様に喜んでいただける優れた価値を迅速にお届けする企業として進化し続けますので、引き続きご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2021年6月
ブラザー工業株式会社

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