自動包装機専用の産業用サーマルプリンターを開発
プリンター開発で培った技術で、低速から高速まで高品質な印字を実現
熱転写*(サーマル)プリンターは、印刷時に液状のインクなどを使用しないため、食品の生産ラインに設置して使用されています。ブラザーは、ラベル作成機「P-touch(ピータッチ)」で培った熱転写技術を応用し、お菓子やパンなどを袋状に包む自動包装機に設置して賞味期限などを印刷する、自動包装機専用の産業用サーマルプリンターを開発しました。
大容量のインクリボンを搭載しながらも高速印字を実現するため、ブラザーは、主要部品から検討を重ねました。さらにグループのノウハウを結集したモーター制御技術により、大容量のため重量のあるインクリボンでも高速での回転・停止を実現、印字スピードを上げるとともに、インクリボンの交換頻度を低くすることにも成功しました。また、加速や減速など機械にとって負荷のかかる条件でもブラザー独自の印字制御技術により、一定の濃度できれいに印字することができます。
高速印字が可能
大容量インクリボンと、印字サンプル
ブラザーグループは、今後とも、お客様にとって最適な製品を提供するため、さらなる技術力の向上に努めます。
- 熱でインクリボンを温め、紙などの対象物にインクが移ることで印刷できる技術。
コスト競争力のある部材を安定的に調達
生産拠点での部品展示会を通じて、お取引先との連携強化
ブラザー工業株式会社(以下、ブラザー工業)の品質・製造センター 購買部は、部材調達力向上のため、主要な海外拠点での部品展示会を通じて、お取引先との連携を強化しています。
2019年にブラザーインダストリーズ(ベトナム)Ltd.で開催した部品展示会には、70社以上のお取引先から約200名が参加、さまざまな意見を交わす有意義な場となりました。
生産拠点の調達、製造、品質管理の各部門と購買部が協力して、製造現場での組み付け状況、品質管理のポイント、梱包形態などについて、お取引先に情報を共有。そして、コスト低減のアイデアや現地調達の可能性について、サプライヤーの視点からご提案を伺います。お取引先は、自社の製造技術をどう活用し、ブラザーのもの作りに貢献するかを検討することで、ビジネス拡大を目指します。
お取引先からは、「部品展示会に参加し、納入実績のない部品についても理解を深めることで、自社の強みと弱みを振り返り、さらなる事業発展に向けて、品質やコストの改善活動にフィードバックする良い機会になります」というコメントが寄せられました。
展示されるプリンター部品
部品展示会に参加するお取引先
ブラザーグループは、事業環境が大きく変化する中、高品質でコスト競争力のある部材を安定的に調達するため、今後とも、お取引先との強固な信頼関係を築き、共に成長・発展することを目指します。