サステナビリティ

環境に配慮した製品づくり

製品における環境法規制対応

サステナビリティ

  • 12 つくる責任つかう責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 15 陸の豊かさも守ろう
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう

製品における環境法規制対応

世界の環境法規制に対して迅速に対応

近年、製品の電力消費削減や有害物質の環境への漏出防止だけでなく、循環型経済の構築に向けた修理・リユース・リサイクルの促進、環境負荷の低い製品選択を消費者に促すための製品情報公開などを目的に、国レベル・地域レベルでさまざまな環境法規制が整備され、その規制はますます厳しくなっています。

世界40以上の国と地域に拠点を置き、グローバルに事業を展開するブラザーグループでは、環境法規制の順守を事業展開の基盤をなすものと位置づけています。事業を展開するすべての国・地域で環境法規制を順守することはもちろん、循環型経済の構築、環境負荷の低減に高い倫理観をもって迅速に対応するために、「ブラザーグループ中期環境行動計画」に沿った活動をしています。さらに、世界各国・地域の化学物質規制や製品省エネ規制などの動向に迅速に対応できる体制を継続的に強化するとともに、各種規制に先駆けた環境配慮型製品の積極的な提供にも取り組んでいます。この取り組みによって、グループ全体で的確かつ迅速に環境法規制を順守することができ、営業やサービス活動の強化につながっています。さらに、環境法規制に加えて環境に関連する社会的要請に対応すべく取り組みを進めています。

また、製品が環境に配慮したものであるためには、その部品や材料に関しても、環境への配慮を徹底する必要があります。この部品・材料の調達については、「ブラザーグループ グリーン調達基準書」を制定し、お取引先各社へ基準に従って納入いただくようお願いしているだけでなく、3年に1回以上の監査を実施することで、環境法規制に関わる管理体制や運用状況を確認し、必要に応じて改善措置を要請して、納入いただく物品がこの基準に従っていることを保証していただいています。

お取引先との協働

各国・地域のRoHSへの対応

RoHS指令は、電気・電子機器への有害物質含有禁止を定めたEU法(2006年7月施行)です。ブラザーグループではこの指令を契機に、お取引先各社と連携してブラザー独自の環境情報システムを構築し、製品に含まれる化学物質の調査・回避・管理に活用しています。その後の改正にあわせて、2012年には、技術文書・適合宣言書を作成する体制を整えました。さらに、2019年に追加された含有禁止物質の対応も完了しました。
一方、2007年以降、中国、韓国をはじめ多くの国・地域でRoHS指令に倣った法規制が導入されており、今後もその傾向は続くと見込まれます。ブラザーグループでは、こうした各国・地域の法規制にも適切に対応しています。

REACH規則などへの対応

REACH規則は、生産・輸入される化学物質の「登録・評価・認可・制限」などについて定めたEU法(2007年6月施行)です。ブラザーグループでは、その時点で対象となることを把握した化学物質の登録を2018年6月の期限までに完了しました。その後も、登録の必要な化学物質の確認および登録を継続しています。
また、EUでは製品への「SVHC(健康・環境に重大な影響を与える可能性がある高懸念物質)」の含有に関するさまざまな義務があります。ブラザーグループでは、SVHCの含有を調査できるよう環境情報システムを拡張し、2009年度にはSVHCの含有情報の開示体制を改善するため、お取引先からのデータ収集の仕組みを整えました。
2010年度には、製品に含まれるSVHCの質量を集計し、必要に応じて届け出を実施できる体制を構築しました。
化学物質の登録制度や安全データシート(SDS)制度は、EU、米国をはじめ多くの国・地域で導入されており、ブラザーグループでは必要な登録を行うとともに、各国・地域のルールに基づくSDSを作成し、Webサイトでの公開を行っています。

安全データシート(SDS)

各国・地域の省エネ規制への対応

EUの「エコデザイン指令(ErP指令)」は、「エネルギー関連製品」に対し、エネルギー消費抑制、修理・リユース・リサイクルの促進のための環境配慮設計を要求する枠組みとなるEU法です。この指令に基づいて、製品分野ごとの環境配慮設計要求が制定されます。
ブラザー製品が該当する「待機電力(Lot6)」、「外部電源(Lot7)」および「ネットワークスタンバイ(Lot26)」については、関連する製品の省エネ技術を開発して基準を満たしています。さらに、「外部電源(Lot7)」と「ネットワークスタンバイ(Lot26)」で要求されているWebによる情報公開にも対応しています。

EU以外の各国・地域も環境配慮設計を求める法令を制定し、省エネ基準を設ける動きが広がっています。ブラザーグループでは、これらの法令に対しても迅速に対応しています。

WEEE指令などへの対応

WEEE指令は、使用済み電気・電子機器の回収と3R(リデュース・リユース・リサイクル)を進めるためのEU法で、設計・分別回収・リサイクルの各段階において加盟国・販売事業者・生産者などに義務を課しています。ブラザーグループは、各加盟国で整備された回収・リサイクルルートを活用してWEEE指令に対応しています。
また、韓国の「資源の節約と再活用促進に関する法律」、インドの「廃電気電子機器管理規則」など、アジアを中心に世界各国・地域でWEEE法が制定されており、各国・地域にあるブラザーグループの販売拠点が回収・リサイクルの体制を整え、法順守に努めています。
また、オーストラリア、ニュージーランド、日本でも、パートナーと共同で自主的な回収・リサイクルを行っています。

違法伐採防止への取り組み(EU、オーストラリア)

EU木材規則、オーストラリア違法伐採禁止法は、紙製品を含む木材製品について、違法伐採材を原料とする製品の流通を禁止するとともに、違法伐採材の混入を防止するため供給元の調査・評価を定めています。ブラザーグループでは、販売しているインクジェット専用紙・サーマル用紙などの紙製品と、製品梱包箱などの紙製包装材について、お取引先から情報を収集し、原料木材の合法性を確認しています。

このページをシェアする